七夕イベント 死闘編   (これまでのあらすじ 2008年~2010年)





 2008年から続くベルガとアルタイルの物語についてまとめました。



■ 08年(イベント名「光の橋を越えて」)


 ルナに済む見習いパラディンのアルタイル(Altail)はアンブラのネクロマンサー志望の少女ベルガ(Velga)と出会った。二人はお互いの境遇について語り合ううちにまもなく恋に落ちた。

 しかし、大のパラディン嫌いで知られるベルガの父グレン(Glen)は物理的に二人が会うのを阻止すべく、ルナとアンブラを結ぶ橋に魔法を駆使して巨大な岩を設置(※1)するという暴挙に出る。

 それを見かねたツリーフェロー(※2)のパイ(Pie)が2人のために、ルナとアンブラの途中に光輝く橋を掛けるのだった。

 その後、グレンは2人の熱意を認め、また、付近住民に何の断りもなく橋を封鎖したことについて当然ながら住民からの苦情が相次いだため、橋の上に設置した巨大な岩を撤去することとなった。



※1 ルナ・アンブラ両市役所の許可は取ってないし取ろうともしてない。だいたい娘が男と会うのが気に入らないからという理由では、いくらなんでも許可が下りるはずもない。
 この一連の騒動でもっとも迷惑を被ったのは、くだらない理由でルナ─アンブラ間に一本しかない道を封鎖されてしまった、橋付近の住民ではないだろうか。

※2 ツリーフェローとはアンブラ西の森林地帯に生息する植物性の生命体。見かけは木製のゴーレムといった感じで、通常は人に襲い掛かることはないが、邪悪なモンスターや悪行を重ねた人物にたいしては敢然と立ち向かう。






■ 09年(イベント名「愛の障害」)


 ベルガとの交際をベルガの父グレンから認められた元パラディン見習いアルタイルは、その代償としてグレンからネクロマンサーとしての修行を受けていた。
 しかし、死霊を操り他者に呪術をかけなければならないネクロマンサーとしての生き方に疑問を持った二人はネクロマンサーをやめ、二人で料理屋を開こうと決心する。
 まもなくそのことに気づいたグレンは当然ながら激怒した。そして、アルタイルに対してある試練(というより単なる嫌がらせ)を与えることを決意する。

 グレンが光の道(※3)をふさぐように設置した膨大なグレン特製料理(※4)を(食べることで)突破して光の道の奥にいるベルガに会うことができれば、二人の交際が継続するのを認めるという。
 しかし、その料理はあまりにも厚く(※5)アルタイル一人ではとても突破できそうにない。そこに多数の冒険者たちが駆けつけてくれた。
 冒険者たちが切り開いた(食べた)料理の隙間を抜けて、ついにアルタイルはベルガの元にたどりついた(※6)。

 それを見たグレンはふたたび二人がつきあうのを(しぶしぶながら)認めることにした。




※3 光の道がある正確な場所は不明。結構前のことなのでよく覚えてないが、多分七夕のたびに設置される特設の空間内にあったと思う。

※4 グレン特製料理の形状は茶色の壁に酷似している(というか壁のグラフィックそのもの)。なぜ茶色なのかというとグレンが作った料理全てをことごとく焦がしてしまったため。
 料理を焦がしたのはアルタイルへの嫌がらせもあるが、単純に料理の腕前の問題も大きいようだ。(グレンは翌2010年にも同じように料理の壁を作ったが、今度は焦がさずに料理を作りあげた)

※5 壁は厚さ数十枚分はあったので、料理の合計量は推定で500人分以上。
 娘の彼氏への嫌がらせという低レベルな動機とはいえ、ここまで用意するというのはなかなか根性が入っている。

※6 よくかんがえるとベルガは光の道の奥に事実上閉じ込められていた(アルタイルが駆けつけたときはベルガは待ちくたびれて眠っていたから気づいてないようだが)わけで、道をふさぐ巨大な壁を会場にかけつけた無数のPCが食べてくれたからよかったようなものの、もしアルタイルがいつまでも料理の壁を突破できなかったら、グレンは娘のベルガをどうやって脱出させる気だったのだろうか?







■ 10年(イベント名「愛ゆえに」・「星の中で」)


 グレンの元でネクロマンサーの修行を続けるアルタイルは、厳しい修行の傍ら、料理屋の目玉メニューを考えていた。

 アルタイル考案によるシチューとパイを組み合わせた案に対して、異議を唱えた(いちゃもんをつけた)グレンはまたしても膨大な量の「料理」を生産、昨年度よりもさらに巨大な料理(というか壁)を設置して、またまたベルガを閉じ込めてしまった。

 これより厚さの薄い昨年ですらアルタイル一人ではとても食べきれなかったのだから、さらに重厚さ(※2)を増した料理の壁を突破できるはずもない。
 結局、今年も冒険者たちに協力を仰ぐこととなり、冒険者たちがなんとか切り開いた料理の隙間を抜けて、アルタイルは今年もグレンの試練を乗り越えることに成功した。


 その後、「戦う男に適した料理とは固形物であるべきだ」という妙な信念を持つグレンの元(※3)、アルタイルはネクロ魔術のみならず、料理技術の面でもさらにしごかれる日々が続くこととなった。



※1 形状はブロック型、ブロック型の料理というよりもむしろ、食べることのできる壁という説明のほうがよりふさわしい。
※2 重厚なのは単純に料理自体の重量に対する形容であって、形状や味に対する説明ではない。
※3 えらそうなことを言っているグレンだが、彼の職業は料理とはまるで縁のなさそうなネクロマンサーであり、また、2009年度に設置した料理の大半は焦げてしまっていたところを見る限り、料理が得意であるとはとても思えない。





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2011年7月~12月までの記録